2017年1月15日 日本列島に襲来した今季最強の寒波の影響で飛行機が欠航→振替便に搭乗した時のお話です。
その日の山形空港までの道のり
2017年1月14日〜15日、ブリティッシュ・エアウェイズのAviosを使って、和歌山から山形 蔵王温泉スキー場にでかけていました。
空港から蔵王温泉スキー場まではレンタカーを利用しておりました。
蔵王温泉スキー場ではずっと雪が降り続いており、雪道での運転と雪の影響による交通渋滞を避けるために、予定より早くスキー場を後にしました。
蔵王温泉スキー場からの下りはずっと前の車のタイヤ痕がわからないぐらいの酷い雪でしたが、山を降りてしまって山形上山ICまでの間には青空が見えていました。
二日間ずっと雪が降り続いている中でスキー&スノボを楽しんだので、「もっと天気のいい日に来たかったねぇ、」「急いで出発しなくても大丈夫やったやん」と、この後に起こることも知らずに呑気に話をしていたのです。
時間に余裕あるし短い距離なので地道(一般道)で帰ろうか?と話をしていたんですが、なぜか高速に乗って空港でゆっくりしようということになり、高速道路で戻ることにしたんです。
高速で山形空港へ向かっている途中、雪が降り始め、だんだん大雪になってきました。
高速道路を降りる頃には、コンビニの駐車場にはいるにも深い雪の轍を超えないとはいれないぐらいの雪が積もっていました。
余裕をもって出発したつもりが、雪の影響で当初の予定時刻より30分ほど早く着いただけです。
(あとで知ったのですが、この少しあとに高速道路が通行止めになり、一般道が大渋滞していたそうです)
なんとか山形空港にたどり着き、レンタカーを返すために駐車場へいくも、大雪のため車を停めるスペースがありません。
出発ロビー付近にレンタカーを停め、そのまま返却手続きをしてもらいました。
えっ、欠航?
レンタカーの返却も無事終わり、”さすが東北、雪の量がすごいわ”と感心しながらカウンターへ向かうときに何気に見上げた掲示板に大阪/伊丹 欠航の文字を見つけました。
えっ、14:55発の伊丹行き欠航したんや...やばいな
このとき、はじめて深刻な状況であることを理解しました。
急いでカウンターへ向かい、チェックインを行うことにしました。
着陸できなければ欠航
チェックイン時、GSさんから「お乗りいただくのは、伊丹から到着した飛行機になります。もし着陸できなければ欠航となってしまいます」と説明されました。
着陸できる可能性はあるかと聞いたところ、
「着陸に向けて懸命に除雪作業をしています」
「少し前に名古屋からの便は到着しました」(最初の画像の飛行機です)
「着陸さえできれば、おそらく出発は問題ないと思います」
と少し明るい情報をいただきました。
飛行機は定刻に伊丹を出発し、山形空港へ向かっていますとのことでした。
除雪作業中と到着機遅れ
保安検査場を抜けて出発ロビーで待っていると、伊丹からの便が着陸できなく空港周辺で旋回中、着陸に向けて30分かけて除雪作業を行うため、到着が遅れるとアナウンスが入りました。
出発ロビーで待っているのは、私たち家族をのぞいて10人ほど。
大阪行きは搭乗する人がすくないのかもしれません。
もし大阪行きが欠航した場合のことを考えなければいけません。
伊丹行きの次の便が羽田行きなので、羽田を経由して伊丹もしくは関西に戻るしか方法はなさそうです。(羽田行きが出発できればの話ですが)
翌日から仕事があるため、なんとしても自宅にもどらねばなりません。
ここは、無事到着できることを祈りながら、駐機場の除雪作業を眺めていました。
(欠航になったら、ブログネタになるなと少しだけ思いながら…)
着陸を断念
伊丹からの便が着陸体制にはいったとのアナウンスがはいり、飛行機の到着を今か今かと願っていました。
バタバタとトランシーバーを持ったGSさんが走ってきて、ゲートにいるGSさんと話をしています。
なんか嫌な予感がします。
しばらくして嫌な予感が当たってしまいました。
「着陸を試みましたが、着陸困難と判断し伊丹空港に引き返しました」という無情なアナウンスがながれました。
その時、ロビーはほんの少しだけザワつきましたが、ロビーにいた人が少ないのか、欠航に慣れた人が多いのか、「払い戻し、振替の手続きを行うのでカウンターにお越しください」のアナウンスとともに、ぞろぞろと出発ロビーから出て行きました。
ちょっと、しゃれにならなくなってきたぞぉ
ふっと掲示板をみると、大阪/伊丹 欠航になっていました。
これからどうするか、グランドスタッフと相談
欠航にあうのは初めてなのでGSさんにいろいろ聞いてみました。(こんな感じのやりとりだったと思います)
私「羽田経由で伊丹に戻れますか?」
GS「この時間だと、羽田から伊丹へは乗り継げる便がないので無理です。明日の朝の便でよければ、山形〜羽田〜伊丹に振替は可能です」
私「関西空港へは戻れますか?」
GS「羽田空港 21:05発の関西空港行きがあるので、乗り継ぎ可能です、空席状況を確認します」
GS「あと4席だけ空席がございます、お席を確保しますか?」(家族4人で旅行中です)
私「すぐに確保してください、お願いします」
GS「あくまでも羽田行きが出発できることが前提です」
私「わかりました。もし羽田行きが出発できなければ明日に変更できますか?」
GS「もちろんでございます」
とりあえず、羽田行きが出発できれば自宅に戻れそうです。
私「羽田行きは出発できますか?」
GS「羽田行きも大阪行きと同じく、到着した機材で羽田に向かうため、着陸できなければ欠航となります。伊丹出発便が着陸できなかったので、羽田出発便も着陸できない可能性が高いと思います。」
私「...」
私「もし、着陸できなかった場合はどうなりますか?」
GS「明日の便に振り替えさせていただきます」
私「この空港で朝まで待つことはできますか?」
GS「夜間は閉鎖いたしますので、空港でお待ちいただけません」
私「ホテルの手配はしていただけますか?」
GS「宿泊場所のご案内はさせていただきますが、手配はお客様でお願いいたします」
この時間だとJRで東京に戻れるようで、東京から夜行バスを使って帰るという方法もありそうでしたが、今回のチケットはブリティッシュ・エアウェイズの特典航空券を使って発券したため、払い戻しができない。
マイルの戻しができるかどうかもJALではわからない
ということでした、また東京に戻れても夜行バスに間に合うかどうかさえわからなかったので、羽田便が無事着陸してくれるのを祈るしかなさそうです。
羽田出発便が着陸を試みた結果
羽田を向かう便に搭乗する乗客は大阪行きよりも多く、出発ロビーには30名ほどの人が待っていました。
前にいた酔っ払いのおばさん集団は大声で騒いでいますが、ほかの人はじっと飛行機の到着を静かに待っていました。
そんなとき、振替を担当していただいたGSが出発ロビーまでやってきて、「雪が少しましになってきています、おそらく着陸できるのではないかと思います」と伝えにきてくれました。
「あくまでも私の予想ですが」と付け加えていましたが。
伊丹からの時と同じように、「ただいま着陸体制に入りました」というアナウンスがあったのでロビーで到着を祈っていると、外を眺めていた人が
「おぉ、着陸したぞ」と大きな声でいいました。
その時、ロビーから小さな歓声があがりました。
やっぱり、みなさん心配していたんだなぁ〜
そして、駐機場へ向かってくる飛行機をたくさんの人が見守りました。
無事、到着したJAL179便
羽田で関西空港行きに乗り継げないかも!
出発ロビーで搭乗開始を待っているときに、またまた振替をしてくれたGSさんが出発ロビーまできてくれました。
無事到着したのに、なぜかすごく申し訳なさそうな顔で話を切り出しました。
GS「出発時刻が大幅に遅れています、今の予定時刻で乗り継ぎ時間が15分しかありません。これ以上出発が遅れると関西行きにお乗りいただけないかもしれません」
(この時の出発予定時刻は19:45)
マジですか...
仮に、このまま山形で一泊しても、明日も飛行機は飛ばないかもしれません。
それなら、今日のうちに東京まででも行ければ、遅くても明日の朝一番で大阪に戻れます。
もし、乗り継ぎできなければ羽田で翌日の便に振り替えしていただけるそうです。
GSさんは「できるだけお乗り継ぎいただけるように、羽田でも精一杯の努力をするように申し送りしておきます」とうれしいお言葉をいただきました。
さらに出発時刻が遅れる...もうダメかも
搭乗予定時刻になっても、なかなか搭乗がはじまりません。
ようやく搭乗開始になったのが、出発予定時刻の19:45です。
19:45に出発できて乗り継ぎ時間が15分でギリギリだということだったので、もう諦めるしかなさそうです。
頑張って着陸してくれたエンブラエル170を見ながら搭乗しました。
まさかの乗り継ぎ時間5分
山形空港を出発したのが、予定時刻の15分遅れ。
機内アナウンスで、羽田到着予定時刻は21時とのこと。
関西空港行きは21:05に出発するので、乗り継ぎは絶望的です。
さすがに預け荷物の積み替えもあり、5分の乗り継ぎはJALとしても行わないだろうと諦めていました。
羽田空港に着陸したのは20:55、駐機場に向けて飛行機を走らせていますが、なかなか駐機場につきません。
ようやく到着した時は21時を過ぎてしまっていました。
到着してCAさんの話を聞き流しながら、頭上の荷物を下ろしていると...
「21:05発関西空港行きにお乗り継ぎのお客様は、地上係員にお声をお掛けください」となんとも嬉しいお言葉が!
急いで荷物をもって、出口に向かいました。
ボーディングブリッジを小走りに出口に向かっていると、「関西空港へお乗り継ぎのお客様」とプレートをもって、ぴょんぴょん飛び跳ねているGSさんがいました。
GSさんに話かけると
GS「みなさまお揃いですか?」
私「はい、この4人です」
GS「関西空港行きの搭乗口まで移動します。私についてきてください。」
というなり、走り出しました。
山形空港のGSさんに「乗り継ぎの時間が少ないので、走って移動していただくかもしれません」と言われていましたので、走る準備はできていました。
山形から到着したのが24番搭乗口、関西空港行きが16番(17番だったかも)搭乗口でした。
すでに21:05を過ぎていましたが、関西空港行きは待っていてくれました。
搭乗口で迎えてくれたGSさんは、「お待ちしておりました」と笑顔で迎えてくれたのがとても嬉しかった。
その後、機内に乗り込んだ時の、他の乗客の冷たい視線は辛かったですが...
それも、座席はほぼ最後方の38です、ずっと冷たい視線を浴びながら後方へ移動しました。
たぶん、「こいつらのせいで出発遅れてる」って思われてるんでしょうね。
でも、これで大阪に帰れると思ったら、そんな視線はなんともありません。
あとは、ゆっくり関西空港までの空の旅を楽しみましょう。
色々ありましたが、2回飛行機に乗れたのはラッキーだったのかな?とか思いながらウトウトしはじめました。
車を伊丹に停めてるんだった!
こんな見出しにしてますが、これは途中で気づいていました。
関西空港についたら、伊丹まで車を取りに戻らないといけないなぁと...
機内Wi-Fiが使えるようになってから、関西空港〜伊丹のルートを調べました。
リムジンバスの最終が22:30にあります。
この飛行機の到着予定時刻が22:30です(えぇ〜!!)
定刻は22:25なんですが、出発が遅れたため到着予定時刻が22:30になっているようです。
もし、このリムジンバスに乗れなければ、電車を乗り継いで伊丹空港まで行かないといけいけなのですが、大阪モノレールの終電に間に合わないため、一番近い阪急 蛍池駅からタクシーもしくは徒歩で移動になります。
是が非でもリムジンバスに乗りたいので、駄目元でダッシュすることにきめました。
リムジンバス目指して猛ダッシュ
飛行機が到着したのは22:25を過ぎたころ、すでに時間的に絶望的ではありますが、もしかしたら、飛行機の到着遅れを待っていてくれたり、何らかの理由で出発が遅れている可能性があるかもしれないと、自分に都合のいい理由をつけてバスに乗れるかもと少し期待していました。
今日は高速を使ったおかげで大雪での渋滞に巻き込まれなかった。
羽田行きの飛行機が欠航にならずに乗れた
乗り継ぎ不可能と思っていた関西空港行きに乗れた
今日はめっちゃついてるやん!これなら次もいけるで!
伊丹行きが欠航にならなかったら、こんな苦労はしていないわけで、実は全然ついてないんですけどね。
預け荷物の受け取りを家族に託して、父はリムジンに乗るために走ります宣言をし、到着と同時にシートベルトは外しました。
少しでも前に行くために、ピンポーンの音と共に席を立ち上がりましたが、隣の席は少し横に幅のあるおじさん(そうです、3列シートの真ん中に座っていました。)
おじさんが通路にでないと私は通路にでれません。
そして、座席が38番...
めっちゃ後ろやん。
ずっと前の方は、どんどん出口に進んでいますが、横からどんどん人がでてきて、さっぱり動きません。
ようやく飛行機から降りたときには、すでに22:35です。
でも、まだ諦めません。
スキーでパンパンになった太ももに鞭打ちながら、リムジンバス乗り場まで走ります。
いつも立ち寄るKIXカードのポイント端末に目もくれずダッシュです。
ようやくたどりついたリムジンバス乗り場に、バスはいませんでした...
近くにいた係の人に、「伊丹に行きたいです」と伝えると、
「伊丹行きの最終はもうでてしまったよ、伊丹いくなら梅田行きのバスにのって、そこから先は別の交通手段をつかうしかないね」
悲しい言葉をいただきました。
電車を乗り継ぎ伊丹まで
肩で息をしながら、足はガクガク、ブルブル。
それでも、ここでゆっくりしているわけにはいきません。
早く行動しなければ、電車でも辿り着けなくなってしまいます。
すぐさま、階段を駆け上がり関西空港駅へ
一番先に出発するのは、南海電鉄の関空空港なんば行きだったので、切符を買って飛び乗りました。
岸和田で後からきた特急サザンに乗り換え、そのまま難波駅に到着
地下鉄 御堂筋線を使って梅田駅まででます。
梅田駅で阪急 宝塚線に乗り換えです。
なんとか宝塚線に乗れました、10分後に出発するこの電車が最終です。
ギリギリ間に合いました。
やっぱり、ついてる!!(のかな?)
ようやく、伊丹空港に辿り着けそうです。
タクシーがいない
阪急電車に揺られること約30分
大阪モノレールに乗り換えできる蛍池に到着です。
本来はここからモノレールを使って大阪空港にいけるのですが、この時間(0:40)ではモノレールは動いていません。
ここからは、タクシーを使うか徒歩で大阪空港に向かわなければいけません。
最強寒波の影響で、大阪もめちゃめちゃ寒く、とてもじゃないけど歩いていけません。
タクシーを使うために、蛍池のタクシー乗り場へ移動します。
な、なんと...タクシーが一台も止まっていません。
前の道もほとんど車も通らず、流しのタクシーさえやってきません。
しかたなくタクシー乗り場に書いてあった阪急タクシーに電話して、蛍池まで配車してもらうことにしました。
駅についたら、すぐにタクシーに乗れると思ってたんやけどなぁ
極寒の中、タクシーを待つこと5分、やっとタクシーに乗ることができました。
家族を迎えに関西空港へ出発
やっと、我が愛車のところまで帰ってこれました。
ここから、関西空港でまつ家族の元へ行かねばなりません。
関西空港で遅い夕食をとって待っていることでしょう、晩御飯を食べる暇もなく頑張った父は、ここからさらに腹べこを我慢しながら、家族の元へ向かいます。(つらい...)
関西空港で家族を迎え、睡魔と戦いながら帰宅したのは午前3時を過ぎていました。
やっと長かった1日が終わりました。
JALの対応に感謝です
山形空港で対応していただいたグランドスタッフさん
乗り継ぎ時間がすごく短かったのに、私たちを乗り継げるように動いていただいた羽田空港のグランドスタッフさん
おかげさまで、無事帰ってこれることができました。
ありがとうございました。
今年はJGCを取得するために、JALに乗りまくります。
今後ともよろしくお願いします。